エステや正しい美容法でキレイに!

アンチエイジングの楽しみ

若い頃って、何でもそうですけれど、美容に関しても「攻め」の姿勢ですよね。もっときれいに、もっとかわいく、もっと艶やかに。本当は何にも塗ったり付けたりしなくても若いだけで十分、魅力的なのに、いろいろ塗ったり描いたり付けたりと足し算ばかり。それが、「これ以上、老けないように」って「守り」に入るのはいつ頃からなのかしら。マスカラよりも基礎化粧品の方が大事になったり、口紅は色より保湿効果で選ぶようになったり。

 

 自分は白髪を黒く染めているのに、大学生になった娘の髪の色がどんどん明るくなる一方なのに気付いて、ある日ちょっと笑っちゃいました。まあ、いいわ。若いあなたたちは、何でもおやりなさい。私の世代はもうアンチエイジング一色です。歳を重ねて、肌が若返ることはないし、髪が豊かになることもないでしょう。せめて今の状態を少しでも長くキープできれば、と願うだけ。

 

 アイシャドウの新色に心を躍らせたり、凝ったネイルアートにうっとりしたり、そういうことから遠ざかっていくのは寂しい気もします。でもね、アンチエイジングにはアンチエイジングの喜びもあるんです。たとえばお風呂でエステ。ちょっとぜいたくなマスクをのせて、ゆったり半身浴。スカルプ・マッサージもセットにして、湯上がりはたっぷりのボディローションをくまなく塗って、顔はとっておきの美容液でいつにも増して念入りにお手入れを。

 

 そんな夜は早めにベッドに入ります。翌朝、目覚めたらまずは手のひらで頬を包んで手触りを確かめ、わくわくしながら鏡を覗き込むと、そこにはたしかにいつもとはちょっと違う自分がいて、その日は一日中ちょっとハッピーな気分で過ごせます。

 

 しわ、しみ、くすみなんかの悩みとは無縁だった若い頃には想像もしなかったアンチエイジングの楽しみは、手をかけただけその甲斐があったと実感できる楽しみ。そして自分のためにゆっくり時間を費やすぜいたくに浸る喜び。私のような世代の女性を応援してくれるさまざまなコスメの中から、自分にぴったりの商品を見つけたときの嬉しさも格別です。

 

 ところで、「私はもう、肌と髪の手入れさえできればいいから」と娘に言ったら、「いや、今年らしい眉の描き方とか、ちょっと冒険かなと思うような口紅の色とかをあきらめちゃだめだよ」と言い返されました。「守り」ばかりではなく「攻め」の姿勢も忘れないで、という意味でしょうか。娘がそう思っているなら、それはそれで嬉しいこと。明日は久しぶりに、ちゃんとマスカラも塗ってみましょうか。